技術開発プロセスを設計するプラットフォーム"T7"

日本企業の国際競争力を取り戻すために,品質工学会と日本品質管理学会の共同研究会「商品開発プロセス研究会」が2018年11月に組織化されました.当研究会は以下の3つのWGから構成され,現在も研究活動を継続しております.
・WG1 顧客価値創造の上流プロセスの開発
・WG2  創造性と効率性を両立した技術開発プロセスの構築  
     ---細川が幹事担当---
・WG3  損失関数の新事業プロセス評価への適用研究
これらの活動の中で,WG2の研究成果である「技術開発プロセスを設計するプラットフォーム"T7"」の概要を紹介します.
当初は固定化された1つのプロセスを構築する方向で研究を進めましたが,過去の技術開発の成功事例を見ると各事例でプロセスが異なることが見えてきました.そこで,プラットフォームというコンセプトを導入し,すべての技術開発テーマに汎用的に活用できるプロセス設計ツールを構築する方向に舵を切り,2021年に"T7"の完成に至りました.

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以下がT7の活用方法です.
Step1 7つの要素から必要な要素を選択し,実施順番を決定する.
Step2 各要素から目的に応じて最も効果的な技法を選択する.あるいは技法を活用しない判断をする.
Step3 各要素実施の詳細計画を立案する
この3つのStepは技術開発がスタート段階であることを前提としていますが,技術開発の途中であってもこれまでの活動をT7で振り返ることによって,課題を見える化し,今後の技術開発の進め方を再検討することも有効であると考えています.

WG2ではT7の有効性を判断するために過去の技術開発の成功事例のプロセスをT7で振り返る活動も実施しました.その例を以下に示します.
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これは筆者がニコン時代に実施したLIMDOW-MOの技術開発のプロセスです.目標設定と評価を目的としたロバストパラメータ設計を起点とした5つの要素を繰り返す技術開発プロセスであったことがわかります.この中で当時は改善メカニズムの分析と概念化を試行錯誤的に実施していましたが,現在はここにCS-T法とR-FTA,公理設計を組み入れることによって,より効果的な活動が可能です.この技術加発プロセスは多くのデバイス系のテーマで有効であると考えています.


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これはリコーが製品化した,世界最小サイズの用紙折り機構の技術開発プロセスです.この製品は従来の大型のマシンに比べてロバスト性を2倍にすることに成功し,市場でとても高い評価を得ています.この技術開発は,概念化とCS-T法による改善メカニズムのステップを骨格にした5つのステップから構成されていることがわかります.今振り返ると,CS-T法実施の前あるいはその後にR-FTAと公理設計を実施していれば,さらにロバスト性の高いシステムを考案できたかもしれません.
T7についての疑問や質問があれば、
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