RQES2019でのAIと品質工学融合

2019年7月15日 18時22分19秒 (Mon)

RQES2019の二日目は午前と午後とも大ホールでの発表を聴講しました。ここでは、午前の2件の発表”IHI-TDMを利用したジェットエンジン性能のロバスト多目的最適化”と”品質工学的最適化スケジューラ”を聴講しての感想をコメントします。

どちらもAIツールやコンピュータパワーを最大限利用することによって効率的かつ正確に最適解を求めることを目的としています。米国機械学会ASME主催のIMECE2017のOptimizationというセッションに発表者と司会者として参加しましたが、そこでの全発表5件のうち3件が新しい最適化アルゴリズムやコンセプトに関する内容でした。RQES2019でのこの2件の発表もカテゴリーとしてはIMECE2017のOptimizationと同じかと思います。最適化の精度や効率の向上を品質工学分野で扱うことはOKと思いますが、もしそれを目的とするのであれば、最適化に関する品質工学分野以外の過去の文献も調査した上で、最適化技法としてのオリジナリティーを主張することが学術発表としては大切かと思います。社内における各種ツールの適用ワークフローを示されていましたが、そこに従来にない要素があり、それが他社でも汎用的に有効性を持って活用できるのであれば価値があるかもしれません。

AIやMBDが注目されていますが、それらのツールを使うこと自体は目的ではありません。ロバスト性を事前に予測することで下流での損失リスクを低減する、あるいは上流段階でロバスト性を確保した技術を蓄積することでお客様の期待を超える製品をタイミングよく提供する、等の目的を実現した研究発表がもっともっと増えることを期待したいと思います。これは自分に対しての発言でもあります。

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