今年の品質工学研究発表大会(RQES2021S)で印象に残った事例 その1

2021年7月21日 16時36分06秒 (Wed)

 昨年はコロナの影響で中止となった品質工学研究発表大会(RQES)ですが,今年は6/24と25に完全リモートで開催されました.その中で,なんと言っても圧巻だったのは12件もの発表を行ったマツダです.全発表件数が77件ですから,今回の大会へのマツダの貢献度はすばらしいものがありました.しかも,その発表内容は基本機能を用いたスカイアクティブエンジンの技術開発から加工現場のハイレベルな技能者の技能の見える化まで,とてもバラエティーに富むものだったのが驚きです.この発表内容から見てもマツダは日本で,いや世界で最も品質工学の活用が効果的に幅広く展開されている企業と言ってよいでしょう.

 マツダの発表件数は品質工学の推進という点でも注目すべきと感じます.品質工学は検定や多変量解析などのように既存のデータに対して正しい手順で正しい結果を算出する統計的品質管理などの手法とは異なり,テーマの目的や状況に応じてアレンジすることで有益な成果を得る技法なのです.よって,品質工学の活用方法に正解はありません.役立つ結果が得られれば,そのアプローチは結果的に正解だったことになるのです.このような応用力が必要な技法に対してトップダウンで実施件数を管理項目にするような推進をすると,ほとんどのテーマで十分な効果が得られず,面倒くさいだけで効果が不十分な技法など二度と使わないとなってしまいます.マツダのすごさはそこにあります.

 中身のある事例がこれだけたくさん生まれてくる背景には重要なポイントがあるはずです.それは経営課題の解決手段に品質工学が位置付けられていることだと思います.納得性の高い経営課題が設定され,それを社員が自分のこととして理解するまで方針が展開されているのでしょう.この方針の展開によって,部門の課題を解決する手段として品質工学が位置付けられ,その技法や考え方が有効に活かされる場が作られるのだと思います.

プロフィール

プロフィール画像
ニックネーム 
TETSU
メッセージ
品質工学でブレークスルー
座右の銘
あきらめないこだわらない

ブログ

1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031
QRコード
携帯用QRコード